日本株市場では企業業績の拡大が続いており、投資家の注目は「持続的に利益が伸びる企業」に集まっている。特に投資判断の材料として広く参照されているのが『会社四季報』の独自業績予想だ。四季報の記者は企業取材や業界データをもとに会社計画とは別の独自予想を作成しており、複数期にわたって業績が上方修正される企業は株価の上昇余地が大きいとされる。
2026年に向けて四季報の業績予想が「右肩上がり」の形になっている企業には、AI投資、半導体回復、インフラ更新といった長期テーマの恩恵を受ける企業が多い。ここでは市場関係者の間で注目度が高い5銘柄を整理する。
フジクラ(5803)
電線・光通信部材大手のフジクラ(5803)は、AIデータセンター向け需要の急拡大を背景に業績が急成長している企業の一つだ。特に光ファイバー関連製品の受注が好調で、データセンター投資の拡大とともに売上が大きく伸びている。
四季報では営業利益の見通しが複数期にわたって引き上げられており、過去最高益更新が視野に入る状況となっている。AIインフラ投資は世界的に拡大しており、同社の成長は中長期で続く可能性が高い。
SWCC(5805)
電線メーカーのSWCC(5805)も業績拡大が続く企業として注目されている。再生可能エネルギーやデータセンター向け電力ケーブルの需要が増加しており、受注環境は非常に良好だ。
同社はここ数年で収益体質の改善を進めており、利益率が大きく向上している。四季報では今後数年間にわたって営業利益が段階的に拡大する見通しが示されている。
AIメカテック(6227)
半導体後工程装置メーカーのAIメカテック(6227)も、業績の右肩上がりが期待されている企業だ。特にAI半導体向けの先端パッケージング装置が好調で、半導体メーカーの設備投資再開の恩恵を受けている。
半導体市況は2025年後半から回復基調に入りつつあり、装置メーカーの受注環境も改善している。中堅企業である同社は売上拡大に伴う利益成長の余地が大きいとみられている。
INFORICH(9338)
モバイルバッテリーシェアリングサービスを展開するINFORICH(9338)は、成長企業として個人投資家の人気も高い。主力サービス「ChargeSPOT」の設置台数は日本だけでなくアジア地域でも増加しており、利用回数の増加が収益拡大につながっている。
ストック型ビジネスモデルが確立されつつあり、拠点数の増加とともに利益率が改善している点が評価されている。四季報でも中期的な利益拡大が予想されている。
トヨコー(341A)
インフラ補修技術を持つトヨコー(341A)も成長株として注目される企業だ。橋梁やプラント設備の老朽化対策として防錆・補修需要が拡大しており、独自の施工技術が評価されている。
日本ではインフラ更新投資が長期テーマとなっており、同社の事業環境は追い風が続く見通しだ。受注残の増加とともに利益規模の拡大が期待されている。
業績トレンドが株価を動かす
株式市場では、業績が安定して伸びる企業ほど長期資金が集まりやすい。特に四季報の予想が複数期にわたって上方修正される企業は「業績モメンタム株」として評価されることが多い。
AI投資、半導体回復、インフラ更新などのテーマは今後も続く可能性が高く、関連企業の利益成長も長期化する可能性がある。業績予想が右肩上がりの企業をいち早く見つけることが、2026年相場で成果を上げるための重要なポイントになりそうだ。