2025年春、日本株市場は米国の金利動向や地政学リスクの影響を受けつつも、半導体や防衛、AI関連分野での成長期待が高まっています。特に、業績好調で中長期的な成長が見込まれる企業に投資家の注目が集まっています。
以下では、最新の四季報や市場動向を基に、成長ポテンシャルが高いと評価される注目の5銘柄を紹介します。
1. 東京エレクトロン(8035)
半導体製造装置の世界的リーダーである東京エレクトロンは、AIやデータセンター、自動運転技術の進化に伴う半導体需要の増加により、業績が好調です。2025年3月期第3四半期の決算では、売上収益が前年比18.4%増の1兆3,478億円、営業利益が30.6%増の3,416億円を記録しました。特にロジック半導体向けの装置販売が堅調で、今後の業績にも期待がかかります。
2. 信越化学工業(4063)
シリコンウエハーや塩化ビニルで世界トップシェアを誇る信越化学工業は、半導体市場の回復や300mmウエハーの需要増加により、業績が押し上げられています。第1四半期は、半導体関連材料の出荷が計画通りに進み、好調なスタートを切りました。また、北米を中心に塩ビの値上げを実施し、住宅需要の回復も期待されています。
3. 三菱重工業(7011)
防衛・宇宙事業で注目される三菱重工業は、日本政府の防衛力強化の方針のもと、複数の大型案件を受注し、前期の防衛・宇宙事業の受注高は1.9兆円と前年度から3倍以上に急増しました。地政学リスクの高まりを背景に、防衛装備の需要が増加しており、今後も安定した成長が期待されます。
4. 村田製作所(6981)
積層セラミックコンデンサ(MLCC)で世界シェア首位を誇る村田製作所は、AI搭載スマートフォンやAIサーバーの普及により、MLCCの需要が拡大しています。前期までの在庫調整を経て、今期は増収増益の計画を立てており、今後の業績拡大が期待されています。
5. KDDI(9433)
通信大手のKDDIは、法人向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)や生成AI分野への注力により、成長を続けています。第1四半期は増収増益で、通信料収入が前年同期比で横ばいを維持し、法人向けは2桁増収・2桁営業増益を達成しました。また、連続増配を続けており、株主還元にも積極的です。
これらの銘柄は、それぞれの分野で強みを持ち、今後の成長が期待される企業です。投資を検討する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。